京都府乙訓群大山崎町大山崎 2013-11-20
今年の初夏に天皇陛下が ごくお忍びで 行幸なされた「聴竹居」を弟達夫婦5人で見学する
そもそも山崎の里にそんなお屋敷があったのかと驚くが 知る人は知ってるって事なんでしょうな
建築家 藤ヰ厚二氏は 明治21年広島県の酒造家の次男として生まれ 大正2年東大建築課卒
大正9年(1920年)に天王山の麓、大山崎の山手1万2千坪を購入し 日本の風土に適した
住宅の在り様を追及し この地に2年毎に4棟建て 環境工学と住み心地を実験 検証していく
(室内撮影禁止)
ボランテイアガイドの説明を聞くと通気性のこと 生活の動線 視線のこと一つ一つが納得がいく
例えば 夏の暑さは南から吹く風を床下に吸い込み 居間の床上に吹き流れるような仕組み
風は居間 客間 勉強部屋 縁側を通り天井の引き戸を開けると軒外に流れ出る
食堂と調理室の間の壁に窓扉があり開けると出来上がった料理が出てくる
下駄箱の傘入れは 濡れ傘の雨しずくが銅版のトユに流れ落ちる
面白かったのは客室の窓のガラス格子戸をすこしずつあけると 二枚の格子の桟の組み
合せが変化して 幾何模様の遊び心を楽しむ、又素朴な木製の椅子の座面の奥行が長く
当時和服の女性の帯姿でも ゆったりと腰かけられた等々 説明の都度へえー!と驚く
邸内の紅葉はまだちょっと早かった
大山崎山荘美術館
「聴竹居」を出て30分程で 山荘に至る
度々訪れるので 館内を さらりと見学する
実業家 加賀正太郎の英国風の山荘は
重厚な趣で しっとりと落ち着く
陶芸家の河合寛治郎の奔放な造形で釉薬を
刷毛で打ち付けるような作品にいつ見ても激しい 炎を感じる
安藤忠雄設計の地中館に展示の モネの「すいれん」は静かである
喫茶室にもどって美味しい コーヒーを楽しみながら 雑談を楽しんで
時が経つのを忘れた。
お水も美味しかった やっぱり「水無瀬」の水やねえー。
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