当る亥歳 吉例顔見世興行 東西合同歌舞伎
南座発祥四百年 南座新会場記念
まねき |
新装なった客席 |
緞帳も新しく |
緞帳 「赤地草花連紋」
日本画家上村淳之氏監修のもと 有職文様である「立湧文様」で杜若の花
格調高い菊、可憐な小花、蔦、鴨川の飛沫など、自然豊かな京のイメージ
を取りいれられ華やかである
製作 株式会社川島織物セルコン 寄贈 聖護院八ッ橋総本店
菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ) 寺子屋
魁春 芝翫 孝太郎 愛之助 扇雀 |
魁春 愛之助 |
舞台となるのは貴船神社の奥の院の山道の芹生峠を
越えてようやくたどり着く山奥の集落
平安時代に藤原時平の讒言(ざんげん)で菅原道真が
大宰府に流罪になった事件を軸に
道真の恩を受けた白太夫と松王丸の運命を描いた物語
菅氶相の家臣武部源蔵(愛之助)は 菅氶相の子の菅秀才を匿っている
時平の家臣春藤玄蕃から菅秀才の首を打つように命じられる
最前 寺小屋入りして来た山家育ちの童と 異なる小太郎を身替りにする
松王丸は本心を隠して憎々しい敵役を演じ「菅秀才の首に相違ない」
我が子を犠牲にした松王丸の救われようのない苦悩と悲哀が泣き笑いから
号泣になり 白装束に身を改め 小太郎の野辺送りをする
鳥辺山心中 (とりべやましんじゅう)
魁春 左団次 梅玉 孝太郎 岡本綺堂が大正4年に書いた新歌舞伎の名作 |
江戸から京に上った菊池半九郎はまだ初心な遊女お染と愛し合う中 ふとした
言い合いから親友の弟を殺してしまう。
切腹しようとする半九郎はお染の純愛な想いにほだされ 二人で死出の道行に出る
孝太郎 梅玉 |
半九郎とお染が死装束と決めた晴れ着に着替えて四条河原に姿を現し
鳥辺山へと向かって行く(背景が淋しくも優雅で鳥辺山の奥深さを感じる)
なだ万 |
幕の内弁当を食べるのも楽しみ
じいさんばあさん 森 鴎外 原作
時蔵 仁左衛門 孝太郎 愛之助 |
時蔵 仁左衛門 |
評判のおしどり夫婦がちょっとした事件で夫婦が離れ離れになっていたが
37年振りに逢い合うことになるが お互いが分からずに挨拶する姿が笑いを誘う
「生まれ変わって新しい暮らしをしよう」と寄り添う二人
恋飛脚大和往来 (こいのたよりやまとおうらい)
扇雀 藤十郎 |
近松門左衛門が書いた「冥途の飛脚」をもとに作られた
大坂の飛脚屋の亀屋忠兵衞と遊女梅川との悲しい恋の物語
忠兵衞は遊女梅川の身請け話に故意でないとはいえ 公金の
封を切ってしまい 死を覚悟する
雪がしんしんと降る中を大和国新口村にたどりつく
鴈次郎 藤十郎 扇雀 |
雪に足を取られながら孫右衞門(父)がやってくる 大罪を犯したとはいえ
我が子は可愛い、その心情を吐露して涙にくれる孫右衛門は 寺へ寄進する
金子を取り出し 路銀にするように梅川に手渡す
折りしも捕手の太鼓の音が響く 降りしきる雪の中二人が去って行くのを
涙ながら名残惜しそうにいつまでも佇む
舞台はさんさんと止めどなく雪が降る 奥深い山里の寂しさに心がつまる
( 忠兵衞は捕えられ処刑 梅川は尼になったと伝えれている(宝永7年))
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