2013年12月13日金曜日

生きものがたり

夏も終わりかな
 

長かった夏もようやく終わりかなと思っていた或る日のこと 洗濯ものを干し終わり 何気なく

足元の籐椅子に目を落すと かまきりが首をもたげて目をぎょろつかせている

あれ?カマキリって夏の生き物ではなかったのかな それに今頃は茶色じゃなかったのか

いえいえ カマキリの色は 季節とは関係ない 緑色と褐色があるらしい

早速にカメラをそうっと近づけるが 悠然として かま首を持ち上げ大きな目玉をぎょろつかす

息をつめて一枚パチリ  ポーズの良いところをもう一枚撮ろうと 停まっている籐椅子を少し

そうっと動かした途端に サッと 前足を広げた せいいっぱいに突っ張っている そのポーズに

 こちらも動けく無くなってしまった・・・・・・・・もう知らんわ・・・・・・・・



二枚目


















 










初めの一枚


京都の祇園祭りの順列の中に「蟷螂山」と言う山鉾がある。 

お宮の屋根の上の おおかまきりが からくり仕掛けで動く    

子供のころ なぜ虫が巡行に加わっているのかわからなかった

「蟷螂の斧」   中国斉国の王だった荘公はある日 馬車で出か

けたが、道の真ん中に一匹のカマキリがいて、逃げださずに

前足をふりあげて 馬車に向かってきた。荘公はその勇気を賞し

て わざわざ車の向きを変えさせたという。国王が一匹の虫に道を

譲ったこの故事は日本に伝来しカマキリは勇気ある虫とされた。

現在では「蟷螂の斧」とは己の無力を知らない無謀さを揶揄するときに言いますがねえ


                            







祇園祭り 蟷螂町の 「蟷螂山」

前足がゆっくりと大きく動く










  お出かけします


12月に入って気分的になにやら気忙しくなってきた。

そんなある日のこと 出かける前の戸締りの点検を バス時刻を気にしながら 一つ一つ見て廻り

仏壇横の床の間の灯りのスイッチに手をやった途端に 見た 掛軸から20センチ程離れた所に

真ッ黒い物体が壁にへばり付いている  ぎょッ なに? 蜘蛛? ねずみ?大きさ3センチくらい、

尻尾はない、ちっちゃな足らしきものがある どうしよう、 あぁーん バスの時刻がーーー

掃除機を取出し 最強力で吸い込む 一瞬で物体は掃除機のほこり袋に入ったと思う。

管の口をポリ袋でしっかり密封しゴムバンドで2重3重に止め掃除機を勝手口の外に置いて

出かける   バスに乗っても 電車に乗っても 脳裏にこびりついた物体にドキドキする

ようやく夕刻に帰って 気持ち急くまま 恐る恐る掃除機のごみをポリ袋に移し替えて振ってみる

何にもないよ あれは逃げたか? いや密封した、 そーッと外から揉んでみる「チーッ」

かすかに聞いた 何か生き物がいる、こりゃたいへん

明るい縁側に 裏の白い広告紙を広げてそろりそろりとほこりを広げる ピンポン玉より

小さいかたまりを ピンセットで探って 動かない物体を移動さす、「チー チー」

こっちも泣きそうだけど頑張る ねずみなら小さくても尻尾があるはず、物体は今日一日中     

掃除機のほこりのなかで生きていたのか 可哀そうに・・・・・・・・・  




















こうもりが何時から 宿泊りにしていたのか 知るよしもないが 庭の紅葉の落ち葉のふかふかした

場所に返した。翌日には姿は無かった、生き延びたか?猫にやられたか?  あわれなるかな
 

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